きたはら邦画

午前0時の旧作日本映画案内

『白い朝』(1965)、『1日240時間』(1970)

シネマヴェーラ安部公房特集のレアトラック! めちゃめちゃ混んでた。

(次の上映が『砂の女』でケラのトーク付きだったってのもあるだろうけど。出た時にはチケット完売、立ち見のみでした)

 

『白い朝』

四カ国合作映画の日本編監督に選ばれた勅使河原、武満徹安部公房、写真家の石元泰博粟津潔と豪華メンバー。パン工場で働くアコをトップモデルの入江美樹が演じる"労働者の休日"映画。休日を楽しむ若者たちの姿にパン工場での労働が挿入され、街のノイズなどもコラージュされる。クローズアップの多様とカット割りの多さ、音楽と音の使い方が前衛的。

シネマヴェーラ渋谷ホームページより引用)

監督:勅使河原宏

出演:入江美樹、長谷川照子、松下洋子

 

パン工場で働く若者たちの、せっかくの休みなんだから、と楽しもうとする時間。しかしそこには労働の影がある。翌日も、わたしたちは働く。遠くでパン工場から煙が出ている。

 

『1日240時間』

1970年大阪万博の自動車館で上映された短編作品。生き物の動きを10倍速にするアクセレチン発明が巻き起こす悲喜劇を特殊技術や色彩技術を駆使して描いたSFミュージカル。激しいスピードで変貌をとげる社会と拡大される時空間を風刺、ユーモアとエスプリに溢れたセンス抜群の一本。4面スクリーンで上映されていたものを1画面に構成したヴァージョンで上映。

シネマヴェーラ渋谷ホームページより引用)

監督:勅使河原宏

 

こちら解説ペーパーをシネマヴェーラでいただいた。

にしても、十倍速になったらどうなるか? いやいやそんなことより、画面から出てきたり破れたり別の画面から入ってきたりとあっというまの時間だった。