邦画と銭湯

映画を観て風呂に入るブログ

『ねじ式』(1998・石井プロ)

内縁の妻との別居、自堕落な生活の末の自殺未遂、そして旅に出た男は…。売れない貸し本漫画家のどん底生活を描いたロードムービー。夢と現実の間を行き交うつげワールドに、石井輝男が映像で迫る。メメクラゲに刺され医者を探して彷徨い歩くシーンは、まさに原作そのもの!

シネマヴェーラ渋谷ホームページより引用)

 

監督:石井輝男

出演:浅野忠信藤谷美紀藤森夕子、金山一彦、つぐみ、藤田むつみ、青葉みか、水木薫、杉作J太郎、三輪禮子、原マスミ、広崎哲也、神戸顕一、西川直希、清川虹子、砂塚秀夫、丹波哲郎

 

ねじ式って短編だしどうすんだろ、と思ったら、つげ先生の作品をいくつか繋げ、ねじ式の幻視へとなだれこむ、という手法。

いや、そもそもオープニングとエンディングの舞踏、凄まじい。人間とは、そして人の奥にある暗黒とは。

つげ先生エピソード、あ、これ知ってるって話のたびににやにや。

妻と離れ離れになっていたら、妻が他の男(しかもキモいやつ)とデキて妊娠してしまい、ショックで自殺未遂したエピソードのとこ、悲惨なのに面白い。浅野忠信を住まわせたゲイっぽい金山、大家の丹波、キャラ濃すぎ。

旅先で寝た年増女は一年後に行ってみたら忘れられていたり、赤い靴を欲しい少女が男たちに乳揉まれるあれもあり、原作厨としてはかなり嬉しい一作。

ねじ式の完コピぶりがすごい。