邦画と銭湯

映画を観て風呂に入った記録、ほかにも寺社仏閣巡りとか諸々。

斎藤明美『ふたり 救われた女と救った男』

 

高峰・松山夫妻の軌跡を、当時の写真や雑誌グラビアを紹介しながら描いた薄い本。

しかしそのそっけないくらいの薄さの中に、濃厚で、二人の人間の偉大な仕事(それは映画とか文筆のことでなく、生きた記憶のこと)が残されている。

小説よりも小説みたいな出会いと生活。大スターと貧乏青年の恋。そんなふうに書くとロマンティックな映画みたいだ。

にしても松山善三、若かりし頃いい男。そしてイケおじに。

ただ眺めているだけで、幸福になる。