邦画と銭湯

映画を観て風呂に入った記録、ほかにも寺社仏閣巡りとか諸々。

『華岡青洲の妻』(1967・大映)

世界で初めて全身麻酔による手術に挑んだ医師・ 青洲(雷蔵)を巡るは・於継(高峰秀子)と妻・加恵(若尾文子)の異様な関係を描いた一作。嫁姑の心 情が尊敬と慈しみから嫉妬と執着に変化する様に 背筋が凍る。4Kデジタル修復でより鮮明に浮かび上がってきた、登場人物たちの人生とともに変化する衣装の風合いなど細やかな表現なども必見!

市川雷蔵映画祭ホームページより引用)

 

監督:増村保造

出演:市川雷蔵/高峰秀子/若尾文子

さ〜待ちに待った市川雷蔵映画祭である(先月までやってた)。

そして配信のなかったものを中心にとりあえず観まくったわけです。

ぜひ観たかった一本なんですけど、これ、ウン十年前に文学座で観たな〜(そしてなんと今年文学座で上演されるそうです)。

さて、麻酔のために母と嫁(といっても実は母には薄い物しか与えなかった)を実験台にする雷蔵

高峰秀子を慕いながらも、雷蔵の妻として高峰を越えようとする若尾。女たちの雷蔵への愛と自分の存在を賭けた戦いである。

男の恐ろしさ以上に、女の凄みを感じさせられる話です。

実験のために視力を失う若尾…!

そして時代っぽいとぴうかなんというか、男を産め、世継ぎを産め、自分は息子(雷蔵)を産んだぞとじわじわ攻める高峰!

なにからなにまで、最高。

若尾は高峰のような女に憧れつつ、自分の身体を投げ出すわけですが。

いや〜増村保造、ほんとうに女というものをこれでもかってくらいに描きます。フェミニズム的に増村×若尾のコンビは高く評価されているというけど、よくわかります。