邦画と銭湯

映画を観て風呂に入った記録、ほかにも寺社仏閣巡りとか諸々。

『いろは囃子』(1955・大映)

バクチ、火つけとしたい放題をしつくしたおたずね者の平太(雷蔵)は、流れ者の女(山根寿子)と出会い、入水自殺を図る。別々に助けられた2人はそれぞれ別の人生を歩むことになるが……。デビュー2年日の若き雷歳のフレッシュな魅力が溢れる一作!

市川雷蔵映画祭より引用)

 

監督:加戸敏

出演:市川雷蔵/山根寿子/ 菅井一郎/三井弘次/沢村貞子

 

放火の、見張り!

聞いてないよ!

そう、雷蔵犯罪の片棒かついでいることに! 逃げこんで入った家で、山根と恋に落ちるんだが、このままじゃ二人は引き離されてしまうってんで入水自殺を図るもそれぞれ生きていた!

雷蔵はもとの材木屋に戻り、改心して働いていたんだが、許嫁を狙っている男(これが絵に描いたような優男!)が許嫁を誘拐。それを助けて材木屋から金をふんだくろうとしたのが、生き別れになった山根だった!

山根が雷蔵に復縁を迫るが、かつて腕に彫っていた女の名前を雷蔵は消していた。

そう、どうあったって、かつての恋は再び燃えることがない。けっきょくこの誘拐騒動で人を殺めてしまった雷蔵は、ふたたび、かたぎの世界から去っていくことに……。

ああ、なんかもうって感じ。

そして雷蔵の映画ってのはつまりはモテ男の苦悩なのである。

なのにどうして腹立たないのか(笑)。

雷蔵人間力か。