きたはら邦画

午前0時の旧作日本映画案内

『狂った舞踏会』(1989・ENKプロモーション)

僕が傷つけた男を知らないか?偏執狂をテーマに、男の孤独を描くベテラン監督・佐藤寿保の衝撃作。傷つけることでしか愛を分かち合えない2人の男、今、狂気の夜がやって来る…。

(FANZA動画より引用)

 

監督:佐藤寿保

出演:伊藤猛/隈井士門/鈴木裕/伊藤清美/小山励基

 

映画というのは作家性が出るもんだな、と思う。ポルノの場合、けっこう全面に出てきたりする。いまどきの映画だとなかなかお目にかからないレベルで。なのでこの作品、エロいかといったら、確かに濡れ場はあるけど、物語に惹きつけられ、逆に成人映画だってことをすっかり忘れてしまう。

感動してしまった。

ボディビル雑誌の編集をしている主人公が出会った男。愛し合う二人だが、男のサディスティックな行為に耐えきれず、あるとき主人公は男の片腕を切り落としてしまう!

さて、刑期を終え娑婆に戻る主人公。あの男はどこにいったのか? 捜索することに。そして、男の右腕のホルマリン漬けが雑誌編集長から届く。

パゾリーニ(とくに「ソドムの市」)がキーワードになる。そして暴力性を抱える人物たちが主人公の前に続々現れ。

こういう映画、大好きなんだよな〜。