砂丘に昆虫採集に来た教師自身が砂に囚われ逃げられなくなる。安部公房の個人主義や近代社会への疑いを、脱出を諦め砂の男に変わっていく教師の存在で表現している。寄生する生物のような砂の恐さと美しさ、肌に汗と砂がまとわりつく岸田今日子の官能、素晴らしい音楽。国内のみならずカンヌで審査員特別賞受賞、アカデミー賞監督賞&外国語映画賞にノミネート、さらにゴダールやスコセッシを熱狂させた勅使河原宏の最高傑作。
(シネマヴェーラ渋谷ホームページより引用)
監督:勅使河原宏
出演:岡田英次/三井弘次/岸田今日子/伊藤弘子/矢野宣/関口銀三/市原清彦

最初に観たのは中学のときで、トラウマになりました(笑)。
ほかにトラウマ映画として『田園に死す』があるんだけどさ。
さて、今回シネマヴェーラ、やっぱり『砂の女』は大人気。ぼくが観にいったときも満席でしたね。
とにかく、砂、砂丘が美しく不穏。観ているうちにどんどん砂の恐ろしさ、そして湿り気を感じてくる。
原作も何度も読んだけど、なんだよこの集落の連中!
男の傲慢、粘り、逃亡への夢と実行、諦め、そして逃避。
カラスを捕まえる装置がまさか水を……。
いつだって逃げられる、から、いまは逃げない。その選択は、正しいのか。いや、自分もいつだって、そんなふうに思っている。
なんか歳をとってから観ると、しみじみするのはなぜでしょう。