妻子ある中年作家が、ヴァージンを標榜する女子大生と知りあい、性交渉を伴わない奇妙な不倫関係が始まる──。「夕暮れ族」の流行語を生んだ吉行淳之介のベストセラー小説を映画化。桃井かおりと伊丹十三の主演で話題をふりまいた。
(ラピュタ阿佐ヶ谷ホームページより引用)
監督:黒木和雄
出演:桃井かおり/伊丹十三/加賀まりこ/山口美也子/馬渕晴子/風間杜夫/大橋芳枝
ラピュタ阿佐ヶ谷の夏のモーニングは黒木和雄特集。『祭りの準備』や『美しい夏キリシマ』などなど大好きな監督である。
さて、今回のラインナップでとにかく観ておかねば、ってのがこちら。吉行淳之介原作!
原作を読んでいるのですんなりと入っていけたんだけど、吉行を投影している主人公が伊丹十三か。なんか方向性ちがうような。
いや、モテるおじさんというベクトルでは一緒か。そして、そのおじさんが付き合うことになるのが、自称処女の桃井かおり。なんというか、処女っぽいような、いやしかしやっぱ処女ではないような微妙な塩梅の役どころを最高に演じています。ちなみに桃井がきになってるワゴンで暮らしてるガソリンスタンドでバイトしてる夢多き? 若者の風間杜夫もなんか万年青年ぽくて◯。
さて、セックスをいやがりオリーブオイルで挿入を試みようとする伊丹。あくまで拒否の桃井。同じベッドに入っても、結合はない関係。
結局桃井かおりは処女なのか否か? が後半に判明するわけですが、まあなんとなく予想できるものかと思われ。
しかしちょっとしたセクシーなやりとりを回避していく桃井かおりが最高。友人役の加賀まりこさんも素敵。
しかし、エッチな映画かといったら?
エッチっぽい、映画って感じか。
あくまでぽい。
しかし序盤と終盤の駆ける桃井かおりは美しいのであった。