きたはら邦画

午前0時の旧作日本映画案内

『かちんこ! 平成仁侠外伝』(2018・オーピー映画)

映画の撮影現場 __ ヤクザの喜多山と滝本が、殴り込みの前に互いのカラダを貪りあうシーン。そこへ映画の撮影資金を監督へ貸し付けているヤクザの親分・八尾の朝ッ吉が現れ、監督にその返済を迫る。しかし監督には支払能力もなく、また映画の配給先も決まっていないことが判明する。動揺するスタッフをよそに朝ッ吉は自分が監督をすると言い出し…。

FANZA動画より引用)

 

監督:清水大敬

出演:森羅万象/野村貴浩/山本宗介/折笠慎也

 

超身も蓋もないことをいえば、ポルノ映画を上映することと、ゲイポルノ映画を上映することとでは、ちょっとばかり客の取り組み方(というのか?)は違うのだろうなと思う。

ゲイポルノ映画を観に行く男性っていうのは、まあだいたいがゲイだと思われる。ので、いまみたいにマッチングアプリとか、そこそこオープンになったとはいえ、出会いの場、にもなるわけだ。しかもエロ。つまり、ハッテン場的なものでもあるのだろう、と。

そう考えたら、この映画のアプローチは、間違いではない。冒頭は「演技の演技」であるけど、濡れ場もある。しかし、そこからは映画愛なのか(笑)、笑いあり涙は……とくにないんだけど、まあ映画現場を舞台にしたコメディみたいなもんである。なのでどんどんエロ的なものも笑い、の方向へ向かう。

「観客、見てねえだろ」という制作者側からのメッセージ性すら感じるんだが!

うーむ、これはポルノというジャンルを被った、というかある意味でゲイポルノを映画館で鑑賞する人々、への批評かもしれん、とか真面目に考えてみたんだけど、やっぱ違うんだろうな。

 

(9月22日はなんとですね、このブログ一周年。これからもどうぞよろしく。)