邦画と銭湯

映画を観て風呂に入った記録、ほかにも寺社仏閣巡りとか諸々。

『殺陣師段平』(1962・大映)

大衆に分かりやすい演劇を唱えて沢田正二郎が旗揚げをした新国劇は、大正6年、剣戟に活路を見出そうと「国定忠治」を取り上げた。一座の頭取で殺陣師の市川段平は心中、期するところがあったが、リアリズムな立ち廻りを求める沢田は、歌舞伎出身の段平の殺陣を初めから相手にしなかった……。

(Prime Videoより引用)

 

監督:瑞穂春海

出演:市川雷蔵/中村鴈治郎/高田美和/田中絹代

脚本は黒澤明マキノ雅弘のリメイク版である。

生粋の殺陣師である鴈治郎。しかし雷蔵こと沢田先生は、歌舞伎めいた殺陣を好まなかった。リアリズムとはなんぞや、考え抜いた鴈治郎の殺陣は大評判になり、東京の明治座へ。しかしそのとき、妻の田中絹代には病が。

殺陣のない芝居にすっかり役立たない鴈治郎雷蔵との別離。そして妻の死。

数年後、病の中、鴈治郎は新たな殺陣を夢見る。

それだけのために生きた男の凄まじさ。

いや、ほんとに傑作。

そして沢田先生こと雷蔵、セクシー。