きたはら邦画

午前0時の旧作日本映画案内

『3年目の浮気』(1983・日活)

実直な男が結婚3年目にして、パトロンと別れたばかりの同僚の女の子と浮気してしまう。接待にかこつけて帰宅の遅い夫に愛想をつかした若妻も、「浮気には浮気を」で報復を決意し、夜のアルバイトを始める。甘い新婚生活の幻想も冷めたころ、忍び寄る若いカップルの危機を、カラオケブームに誰しもが口ずさんだデュエット曲「3年目の浮気」のメロディをバックにコミカルに描いた演歌ポルノ。軽妙な会話をベースに日常的な夫婦の化かし合いが面白い。

(Prime VIdeoより引用)

 

監督:中原俊

出演:林亜里沙/門万里子/阿部雅彦

 

脚本が森田芳光、監督も中原俊。おもしろくないわけがないのである。

 

さて、若い夫婦の隣に住む大家夫婦はなんかもう性にアグレッシブ(人ん家で勝手に始めるなよ!)、やっぱりみんな、頭の中で考えているのは「性」ばかり。

旦那の阿部雅彦(『ピンクのカーテン』のお兄ちゃんですね)もまた、同僚のいい女となんやかや不倫関係に。嫁のほうはといえば、純愛路線のスイミングスクールのコーチに求愛されたり(これが金田明夫なんだけどめちゃ好演)混戦模様。

旦那の勤める日本人形作りの会社ではなにかあらたな新作を作ろうとしているのだが、そこで不倫相手の女のアイデアが「呪いの人形」って(笑)。

さて、ぐいぐいくる不倫相手、妻の方もアルバイトで水商売を始めたりと、夫婦は岐路に立たされる。

この映画、タイトル通りヒット曲をモチーフにしているんだけれど、ケンカのシーンで歌詞がさりげなく使われたり心憎い。ラスト不倫相手がまさかの結婚、そして阿部とかつての不倫相手は、二次会で『3年目の浮気』をデュエットするのでありました。

 

上司役と夜の店の支配人役の二役を山根久幸さんが演じておられる。山根さん、お久しぶりです! ご連絡せずすみません!(昔お芝居を習ったことがあるのです)。軽妙で素敵でした。