きたはら邦画

午前0時の旧作日本映画案内

『銀座の恋人たち』(1961・東宝)

井手俊郎のオリジナルの映画化。銀座を舞台にして、隣り合う二つの店の家族とその周辺という、狭い人間関係が複雑にもつれ合い、色恋沙汰を繰り広げる物語をオールスタア・キャストでさわやかに描く。人物の交通整理に迷いがない千葉演出の凄さを堪能せよ。

ラピュタ阿佐ヶ谷ホームページより引用)

 

監督:千葉泰樹

出演:団令子/原知佐子/宝田明/水原弘/草笛光子/三橋達也/加山雄三/小泉博/北あけみ/浜美枝

 

銀座ってこんなに狭いっけ?

というくらいに近い話だ。しかし、この作品を観て、心底「いいなあ」と思った。人々が明るく、けなげなもんだから。

仲良し三人の女の子たちは酒を飲みながら話している。どうやら一人は不倫の恋をしているらしい。応援していたら、まさか不倫相手はその中の一人の姉の夫だった!

一人は旦那がカッコ良すぎて浮気の心配ばかりしている。

もう一人は。

そのカッコ良すぎる旦那のことを密かに思っていたりして。

そんななか、夫の浮気で姉が実家に戻ってくる。

それぞれがああでもないこうでもないと大騒ぎするも、最後はそれぞれの明るい未来へと進んでいく。

団令子は、ずっと宝田明のことが好きだった。宝田は嫁に逃げられ、一人。ついに自分の番が来た、と思ったら。

まさかの姉の草笛が。

最後、加山雄三とのキャッチボール。どうにか団令子にも新たな恋が始まるかも、というところで幕が閉じられる。

爽やかで、ちょっとだけビター。