邦画と銭湯

映画を観て風呂に入るブログ

『非情な銃弾』(1959・日活)

殺し屋の小高は弁護士・芦田に依頼され沢村組組長を殺るが、帰り道で銃弾に襲われる。悪徳弁護士と孤独な殺し屋の騙しあい、潜入刑事との奇妙な友情、夜の倉庫街での追跡、列車での殺し屋同士の勝負がクール。山本直純の音楽もカッコいいクライム・サスペンスで、冒頭殺される組長役は金子信雄

シネマヴェーラ渋谷ホームページより引用)

 

監督:野口博志

出演:小高雄二/筑波久子/天草四郎/南風夕子/芦田伸介/宍戸錠/金子信雄/長弘/山田禅二/高品格

 


殺し屋の男は二人の女と出会う。一人は彼を愛し、もう一人はかつて浮気現場を見つけ自ら射殺した妻そっくりの女だった。

殺しの仕事ということは、口封じのために依頼主から狙われることもある。そして、かつての依頼主を殺すこともあるのだ。

麻薬の取引をしているバーで、バーテンとして働いているかつての殺し屋の友人は、実は麻薬捜査の警官だった。囚われた友人を殺せと命じられ、男は地下を降りるが。

最後、列車で女の共に田舎に向かう、逃れることはできないと感じながら。人を殺してきた男が、幸せなど手に入れることはできない。

女は楽しそうに、席でりんごを剥いている。

男はそこに辿り着くことができない。

一時間弱の中にしっかりとドラマがある。

一瞬登場する宍戸錠は、妻の浮気相手。