高峰さんがお亡くなりになって半年たったときからこの本は始まる。著者で、高峰さんの養女である斎藤さんは、高峰さんがかけてくれた言葉を反芻していく。それは高峰さん自身のスタイル、生き方がこもった、厳しいものだ。
自分はこんなふうに生きることができるか、生きてきたろうか? なんて自分はあまちゃんなんだろう、と一つ一つの言葉が、胸に響く。
「苦労は、歯磨き粉みたいなもんだね」
そんなふうに思えるだろうか? 多分ほとんどの読者よりも厳しい人生を過ごしてきた人の言葉は、さらりと発したものも、ずしんと刺してくる。