きたはら邦画

午前0時の旧作日本映画案内

『黒い誘惑』(1965・大映)

飛行中爆破された新日本航空707便。果たして36人の乗客で命を狙われたのは誰だ!? 社員の田宮と恋人のCAが事件の真相を追う! 大映得意の特撮による航空機爆発から始まり、色と欲をめぐって怪しい奴らが絡み合う結末へと収束する。井上梅次と田口耕三の『裏階段』コンビによるミステリー。(シネマヴェーラ渋谷ホームページより引用)

 

監督:井上梅次

出演:田宮二郎/中原早苗/長谷川待子/江波杏子/紺野ユカ

 

こちらも、先日の『瀬戸はよいとこ』『大森林に向かって立つ』に続き、シネマヴェーラ渋谷で鑑賞。『飛んだり駆けたり停まったり 人生は乗り物だ!』という企画。

井上梅次監督といったら『嵐を呼ぶ男』であるが、僕的には『嵐を呼ぶ友情』(小林旭川地民夫沢本忠雄の日活「三悪」!)や、宝田明主演の『嵐を呼ぶ楽団』が大好きです。あ、どれもこれも「嵐」ついてるし。

で、こちらは事件を追う田宮二郎! どう考えてもやばい雰囲気しかない江波杏子! に気を取られれていると、田宮と結婚の約束をした中原早苗さんが大胆な行動を取り出し、「えっ?」と思っていたら、まさかの最後のオチが!

 

さまざまな疑惑、容疑者たちを一つづつ、当たっていく田宮二郎の姿がよい。『白い巨塔』より、『犬』シリーズが好きな僕としては、軽薄な田宮が好みではあるが。