きたはら邦画

午前0時の旧作日本映画案内

『カミナリお転婆娘』(1961・日活)

カミナリお転婆娘(1961・日活)

恋の近路単車にのって。私のハートはユレりんこん!明朗快活なお転婆娘と、颯爽としてイキな青年課長がカミナリ族よろしく単車を疾駆し、都会の谷間に青春のドライブ・ウェイに、恋とスリルの珍騒動をまき起こす爆笑篇。
(Prime Videoより引用)

 

 

監督:春原政久
出演:清水まゆみ/沢本忠雄/藤村有弘

 

バイクを乗り回す清水まゆみはお嬢様。両親は見合いをさせようとするんだけど、本人は結婚相手は自分で見つけるつもり。そんなときにバイクを乗り間違えて知り合った沢本忠雄はなかなかいい線いってるわけだが、どこの誰かはわからない。お見合いを食い止めるため、友達は沢本を探すことに、清水のほうは嘘の恋人を伴って、両親に見せつけてやることに。

実は沢本は御曹司! 会社の課長さん! で、清水のお見合い相手でした! という。

……けっこうなとこまであらすじを書いてしまったわけだが、もちろんこの作品も、だからといって楽しみが損なうものでもない。観ているものは、わかってる。わかってないのは本人たちだけ、というやつ。そして二人がそれに気づく過程を楽しむドラマなのだ。

それにしても清水まゆみさんは勝気な役が似合っている。脇も女装している藤村有弘(おばあちゃん役でコミカル!)など、完全におもしろに振っていて、楽しい。脇の暴走(脱線?)が豊かな作品だ。まあ、話が単純だから、ということももちろんあるのだけれど、そこはひとまず、置いておいて、全体の雰囲気を楽しみたい一本である。