邦画と銭湯

映画を観て風呂に入るブログ

『昭和やくざ系図 長崎の顔』(1969・日活)

間組の跡継ぎ、高間慶二が刑期を終えて長崎に帰ると街は想像以上に変わり果て、高間組のシマも新興やくざの松井組に奪われていた。慶二の恋人・加代子は慶二が堅気の世界に戻るよう願っていたが慶二は加代子の反対を押し切って、組を立て直すために三代目を襲名することを決心する。

(Prime Videoより引用)

 

監督:野村孝

出演:渡哲也/郷鍈治/益田ひろ子

 

刑期を終えて渡哲也が帰ってくると、長崎の街はすっかり松井組のものとなっていた。このまま堅気になってもいい、いやしかし、渡哲也は男気溢れているので組を若いながらに継ぐのであった。

興行をうち、再建を図ろうとするも、妨害され、なおかつ松井組に草鞋を脱いだ安藤昇が命を狙おうとする。しかし安藤は渡に男惚れしてしまうのである。

最後の最後、男らしく、罪を犯す渡。

大物になるはずだった男の未来は潰えてしまうのであった。

渡が若いから、というわけではないけど、一つの悲しい青春もの、として観た。ここで描かれているものは、一般人の人生のなかにもかならずある迷いや選択である。できるできない、勝ち負けはともかく。